覆水盆にカレーライス

カレーは中辛 布団は羽毛

【映画】全力を尽くすのも青春、ダラダラするのも青春【サマーフィルムにのって】

時代劇を愛する女子高生のハダシが文化祭に向けて時代劇を撮影する話。ある日映画の主人公のイメージにピッタリな男を見つけ無理やり出演してもらうのだが、実はこの男、未来からやってきたのだった。

 

一言で言えば超王道青春映画という感じだった。撮影仲間を集めるパートなんかは少し雑だと感じたが、ライバルがいて競い合ったり協力し合ったりと王道の展開だったしラストシーンからの最後の演出もカッコよかった。未来から来るというSF要素もあるがそこに力を入れているわけではないのであくまで青春映画として見るのがいいと思う。映画最高!がテーマの映画である。

 

劇中では映画の撮影のために夏合宿を行っていた。私の所属しているサークルでもなんとか今年夏合宿をやろうとしていたが、私自身はコロナのことを考えて参加を見送ったし結局合宿自体も開催するのは難しいという判断になってしまったようだ。来年から社会人なのでもう2度と夏合宿に行く機会は無いかもしれない。朝から一日中テニスをして、夜も何らかのイベントをして遅くまで飲み会をし、次の日また朝からテニスをするイカれた非日常をもう一回くらい味わいたかったところである。

 

合宿中、旅行中なんかでもいいのだが、予定と予定の隙間時間が好きだ。部屋で同期なんかとくだらない話で盛り上がる時間が好きなのだ。どういうわけで好きなのか言語化するのが難しい。エモいの一言で片付けることも出来るかもしれないが、よく考えたら言うほどエモいか?と思うし、その瞬間「今エモいな」と思いながら喋ってることは確実にない。ちなみに私は「エモい」という言葉が流行りだしたとき、最初「えも言われぬ」から来ている言葉だと思っていた。正直これでもほぼ同じ意味ではないだろうか。もし同志が入れば連絡していただきたい。もちろん本当に連絡されても困るだけなのだが。

 

よく考えたら友人などとダラダラする時間が好きなのは昔からかもしれない。中学の時は塾帰り毎日のように公園で友人とダラダラ喋っていた。たまに巡回している警察に早く帰れと注意される。一度荷物検査までされたときは少しビビったが、つまらない勉強道具しか入っていなかった。

 

高校の時もテスト期間などダラダラしまくっていた。定期テストの1週間前からは部活も停止になり勉強をしろという時間になるのだが、部活がなくなるということは普段部活が違う仲のいい友人達と遊べるということなのである。放課後残って勉強するという名目で教室にみんなで残りくだらない話を真剣にする。ときには下校時刻を過ぎ学校から出た後も駅前なんかで暗くなるまで喋っていた。高校の自分の代で放課後ダラダラしたランキングがあれば間違いなく上位にランクインする自信がある。もっと他にマシなことで自信を持てよと思った方、安心して欲しい私もそう思う。

 

全力で映画を撮影する映画の話から始まったはずなのに、気付いたらダラダラする話をダラダラとしてしまっていた。いや、私はダラダラを全力でやっているのだ。今私は全力でダラダラしていたという話をダラダラと書いているのだ。いい加減ダラダラという文字がゲシュタルト崩壊してきた。今日はこの辺で。

 

 

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