覆水盆にカレーライス

カレーは中辛 布団は羽毛

オリンピックのスケートボードパークが派手におもしろい

東京オリンピックもあと数日で終わってしまうらしい。開幕前まで(開幕してからもか)様々な意見があったオリンピックだが始まってみればあっという間である。

 

大会13日目の今日はスケートボート男子パークが行われた。今大会から追加された競技だがこれがまたおもしろかった。

 

まずシンプルにカッコいい。選手がバシバシトリックを決めるのもカッコいいし、それに合わせて解説がトリック名を教えてくれる。トリック名もいちいちカッコいい。

 

さらに選手たちの雰囲気もすごくいい。大技を決めたりしっかり45秒をまとめたりしたときにはライバルも一緒に喜び祝福に駆けつけるし、失敗してもそのチャレンジを会場みんなで称えていた。

 

とてもいい光景だったと思ったのが、この競技は3回挑戦して一番点数が良かったものが自分のスコアになる。メダルを懸けた3回目のランで最初に繰り出した大技をいきなり失敗してしまいそこで演技終了となってしまった。しかしその後デモンストレーションとしてもう一度同じ技に挑戦し、今度はバッチリ決め会場は大盛り上がりだった。もちろんそれは得点にはならないが選手もトリックを決めて終われるし会場全体がとてもいい雰囲気になったのだった。

 

今回のオリンピックを見てスケボーを始める人もそれなりにいそうだが、日本にはあまりスケボーが出来る場所がない印象である。私も大学生になってから一度友達のスケボーに乗ってみたことがあるのだが、めちゃめちゃ難しいかった。何よりコケるのが怖すぎる。スキーやスノボと違いコケる先は硬い地面なのだ。プッシュして乗るだけでも必死でオーリーなんて全然出来なかった。そもそもたった数時間で出来るようになるものでもないだろうが。

 

やはり恐怖心の少ない子供の時から始めてないと厳しいんじゃないだろうか。もちろん今からでもめちゃくちゃ真剣にやればある程度出来るようになるかもしれないが、現実的に考えるとそこまで時間が取れるとは思えない。コケて当然と思えるようになるのが難しそうだ。

 

しかし私は影響を受けやすいスーパーミーハーマンなので居酒屋のアルバイトでさっそく実践していく。客席にインしていったらまずは持っているお盆をテーブルの角に滑らせるオボンテールスライドを決めていく。スライドさせてる時間が長いほど高得点だが、お盆に乗っているものを落としてしまうと減点されてしまう。

 

スライドがうまく決まれば次はノーハンドのビールフリップ。手を使わずに遠心力でビールジョッキを回転させコースターに着地させる難易度の高いトリックだ。着地がコースターからずれたりビールがこぼれると減点だがなんとかメイクしていく。

 

大技を決め勢いに乗った私はさらに難易度の高いトリックに挑戦していく。メロングラブのオボンフリップ540。一回転半しながらお盆を回転させ、テーブル上の空いているお皿を手でつかみキャッチしたお盆に乗せる。これを決めれば金メダルがグッと近づくだろう。

 

そしてこれら一連の流れをテンポよくスムーズに決め45秒で客席から去っていく。店内は拍手に溢れ、私はライバル(他のアルバイト)とハイタッチを交わし抱擁し合う。今宵一番ステキなお店はウチで間違いないだろう。

 

 

8年後くらいのオリンピックで競技化されることを待っています。

 

 

#79