海外では「ぶっかけ蕎麦」というネーミングがアウトなので「B.K.蕎麦」というらしい
蕎麦を食べに行った。蕎麦が好きなので。
11時開店に合わせて5分ほど前に到着すると、すでに二人組が店の前で待っていた。さらに予約を受け付けているみたいですぐにもう何組か店の前に現れた。
予約はしていなかったがどうやら空席があるようで開店と同時に席につく。10分もすると満席になっていた。
さて、何を頼もうかとメニューをめくっているとある疑問が浮かんできた。
ざるそばとせいろそばって何が違うんだ??
もちろんざるに盛られているかせいろに盛られているかの違いは分かるのだが、他に違いはあるのだろうか。
分からない。店員さんに聞いてみるか?などと考えていると店員さんが注文を取りに来た。
「ご注文お伺いします。」
「えっ、あっ、えっと天せいろ一つで。」
「かしこまりました。」
メニューにおすすめとして大きく書かれていた天せいろをとっさに頼んでしまった。十分な心構えがないと質問できない自分が情けない。
待っている間に調べてみると、起源はそれぞれあれど現在は基本的には同じものと考えてよさそうだった。ざるかせいろかに加えて海苔の有無があるらしい。
なるほど、たしかにこの店のざるそばもせいろそばより50円高い。海苔分高いということか。会計のときにでも聞いてみようかなと考えたが、なんか、ちょっと恥ずかしい。
それに質問をしたところで、そんなことも知らずにウチへのこのことやってきたのかと裏に連れて行かれ、その場で挽かれ、打たれ、茹でられ、あっというまに蕎麦にされてしまうかもしれない。
挽きたて、打ちたて、茹でたてといい蕎麦の三要素を完全に満たしている。不味いわけがない。そしてその時はざるに盛って海苔をかけて欲しい。
こうして十割私蕎麦が完成したところで注文した天せいろも運ばれてきた。
あっという間に啜り終え、会計をしてもらう。店の前には10人ほどの客が並んでいる。長居は無用だ。ここで質問をしてしまうと私蕎麦を作るという新たな仕事を増やしてしまうため今回はこのへんにしといてやろう。
「ご馳走様です。また来ます。」と言い残し店を後にする。
次はざるそばを頼もう。こっそりと確認してやるのだ。
#15