覆水盆にカレーライス

カレーは中辛 布団は羽毛

【映画】ゆるふわとバイオレンスは同居できる【ベイビーわるきゅーれ】

バイトのヘルプに行かなきゃいけないから代わりに殺しといて

 

普通は逆ではないだろうか。別の予定のためにバイトを代わってもらうことはよくあるが、その逆はあまりないように思える。いや、普通はそもそも殺さないのだが。

 

阪元裕吾監督作品『ベイビーわるきゅーれ』を観てきた。

 

以前予告を見て気にはなっていたのだが、観れないままだった作品で、夏頃に公開されたのでもうやっていないと思っていた。しかし、ふと思い出して調べてみると、なんとまだやっている劇場があるではないか。いつ終わるかも分からないのですぐに観てきた。

 

高校生まで殺ししかしてこなかったまひろとちさとは、卒業を機に社会人になることを命じられる。殺しの仕事をしながら慣れないバイトに悪戦苦闘する二人はヤクザの恨みを買ってしまう。さあ大変、といったストーリー。

 

殺し屋といえば超冷静で、計画的に完璧に仕事をこなす、というようなイメージが強いのではないだろうか。しかし、彼女達からはまったくそんなことは感じない。私達一般人と同じように暮らし、同じように悩んだりもするのである。

 

そんな彼女たちのゆるくてしょうもない会話が面白い。元女子高生殺し屋版『セトウツミ』のような雰囲気があった。『セトウツミ』は普通の男子高校生2人が本当に他愛もない会話をするだけの作品なのだが、どこか似ている気がする。まひろとちさとが家でひたすら喋ってるだけの作品があったら正直観てみたい。

 

人がどんどん死ぬのにどこか明るいままストーリーは進むのだが、アクションシーンは大迫力のものだった。ミニシアターでしかやっていないような映画だと思っていたので、そのギャップも相まって圧倒されてしまった。肉弾戦もガンアクションも最高だった。

 

こんな映画が大きな宣伝もなく公開されているのだからもったいない。他にもいい作品がたくさんあるんだろうと思うと、もっとアンテナを広げなければいけない。

 

 

 

 

高石あかり、結構可愛かったな…

 

 

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